◆Igo 隅の曲がり四目は無条件死となります。
一見するとセキに見えるかもしれませんが、
左上、左下、右上、右下の全てが頓死、ノーチャンスです。

黒から仕掛けようとすると取られて終わりになるため、白からしか仕掛けられません。
白からはいつでも仕掛けられます。
※要するにこの場合、盤面の黒はすべて死んでいます。
◆Igo 無条件死の理由
隅の曲がり四目とは、
どちらか一方だけが、
以下のような形にできる権利を持つっている場合に生じます。
黒としては手を入れて確実に生きたいですが、前図からの曲がり四目では白が必ず先手となります。

※この図はあくまで、判りやすさ重視のもの。
この形で、白先、黒からのコウ材なしなら、左上は100%白地になるということです。
白先でなかったり、黒からコウ材が生じるようなら、それは曲がり四目ではありません。
白から相手陣に打ち込んでコウ勝負となります。
黒にコウ材がない状態で仕掛ければ白が100%中の黒を取る事が出来ます。
このため、隅の曲がり四目は無条件死とされます。
無条件死とされていますが、
実戦でこの形になった場合100%死ぬという訳ではありません。
周囲の状況(隅を囲んでいる石の生死)などによっては生きる可能性もあります。
◆Igo 隅の曲がり四目補足
隅の曲がり四目でも生きてしまったり、
隅の曲がり四目と間違われやすい形 について見ていきます。

この形隅の曲がり四目の形なのですが、隅の曲がり四目無条件死ではありません。
黒にコウ材があるため生きてしまいます。
隅の曲がり四目の形ですが、黒からも手を入れられる以上、これは隅の曲がり四目とは言えません。

ダメが詰まっていません、押し潰しにより黒の無条件生きとなります。
これは隅の曲がり四目とは言えません。
※厳密には、隅の曲がり四目ではありません。
ダメがつまり、なおかつ黒からコウ材がなければ曲がり四目と同じ結果になります。

囲っている白が完全に生きていません。
また、これは隅の曲がり四目無条件死には当たらない形です。
仮に隅の曲がり四目の形だったとしても囲っている石が生きているのが無条件死の大前提です。

白番、白は2子取られると地合いで黒に負けてしまう。
白からのコウ材がないという絶望的な状況、どうにもなりません。
隅の曲がり四目の形ですが、黒からも手を入れられる以上、隅の曲がり四目ではありません。
◆Igo 隅の曲り四目を含む終局図
下図の左上が隅の曲がり四目の形となります。

白からは手を出せますが、黒からは手を出せません。
これが隅の曲がり四目無条件死の形、白の半目勝ちとなります。
白から手を出せるとは言っても取りに行くには黒から使えるコウ材潰さないと取りにいけない。
白が自陣に手を入れると黒の方が地合いが良くなってしまう。
白としては、無条件死のルールがあるから何もしなくても取れてるのが有難いですね。
黒としては白が黒を取りに行くには自陣に手を入れる必要があるのに、
無条件で死というのは理不尽に思えるでしょうね。
◆Igo 隅曲がり四目無条件死がなかったら?
中国ルールの場合、隅の曲がり四目が無条件死でなくなっても、大した問題はありません。
しかし、日本ルールにおいて隅の曲がり四目無条件死がなくなるのはマズイ。

この図では、左上が隅の曲がり四目無条件死で、白地となっています。
地合い計算すると、白26目、黒31目、コミ6目半を入れて、
白の1目半勝ちとなっていますが・・・、
もし、隅の曲がり四目無条件死がなくなったとすると、
白は黒を取りきらなければならないこととなります。

コウ材を消すために1、その後左上を3、5といったように打たなければならない。
これ、相当白がひどいですね。
結果、隅の曲がり四目のルールがなくなると、黒の勝ち(日本ルールの場合)
しかし、中国ルールの場合には、生きている石と交点の数を地として数えるため・・・、
このように手を入れても、白地は減らず、白勝ちとなります。
※日本ルールで隅の曲がり四目無条件死がなくなると、どうもしっくり来ない。
それに、日本の数え方は中国ルールの数え方が大変だから生まれたらしい。
それなのに、本家と大幅に違った結果が生じてしまうというのも問題。
本家との整合性を保つ上でも、隅の曲がり四目無条件死のルールは必須と言えましょう。
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